消費税増税の延期の理由と今後について思うこと

消費税増税の延期がまた決定されましたね。
消費税10%のになる予定だったのはもともと2015年10月だったのが、2017年4月に延期になって、さらに2019年10月にまで延期になりました。

今回は消費税増税について、難しいことはわかりませんが思うことを簡単に書きたいと思います。

消費税増税が延期になった理由

安部首相の以下の発言の通りかと思います。
 
初めは「再び延期することはない。はっきり断言する」(14年11月18日)と言っていましたが、
「消費税率を上げて税収が上がらなくなるようでは、元も子もない」
「内需を腰折れさせかねない消費税率の引き上げは延期すべきだと判断した」という意見に達したようです。
今、増税をしたとしても期待する効果を見込めないと安倍首相は判断したようです。
 

消費税増税の延期に思うこと

 個人的には、そもそも消費税の増税というものに対して、あんまり上げすぎてもどうなんだろうと思っています。


参照: http://www.nippon.com/ja/features/h00013/

上の表を見てわかるとおり、一般会計税収(消費税などを含む税収)は消費税を導入あるいは増税をした前後の期間は増えていますが、長い期間で見れば消費税を導入しようが増税しようが特に増えたとは言えないです

消費税の税率アップの理由に、景気に左右されない「安定税収の確保」が挙げられます。

これについては確かに安定はするでしょう。みんな、不景気だろうが最低限のものあるいはちょっとした贅沢は買いますから。
 
けれど、収入が増えない状況で消費税が上がっていけば、みんなの最低限の消費の基準が下がって、徐々に市場での金周りが悪くなっていくんじゃないかなと思います。


参照:http://nensyu-labo.com/heikin_suii.htm

この表を見ても、平均収入自体は一昔前に戻った、改善されたとは言えない状況ですし、実際に生活が良くなったと感じている家庭は全体から見れば少ないんじゃないでしょうか?
このような状況下で消費税を上げたとしても、よい効果が出るようにはちょっと思えませんので、今回の延期は素人考えですがよかったんじゃないのかなと。
 
 

今後の生産力についてが大切だと思う

 
 参照:http://www.garbagenews.net/archives/1778034.html

この表の動きをを見ると、日経株価平均(日本企業の評価、元気さ)と一般会計税収の方が動きが連動しているように見えます。これは考えてみれば当然のことだと思います。
たくさん生産して稼げたから、その結果として法人税、所得税が増えますし、みんなが買い物もするから消費税も増える。
結局のところ、あくまで税収というのは生み出された「利益に対して」発生するものですから、生産力を上げなければ根本的に税収が増えるとは考えづらいです。

消費税という消費段階における税収で国全体の収入をどうにかしようとしても、それはなんだか歪な感じがして、少なくとも国が元気になるとは思えないです。

 
 
消費税増税の理由の一つに、各種社会保障費用の増大をまかなうためというのがあります。日本では将来、少子・高齢化と人口減少が不可避とされています。2030年には、生産年齢人口(15~64歳)が総人口に占める比率は、63.8%から50.9%へと縮小すると見られているそうです。
 
今、社会保障費用をまかなうために一時的に消費税増税で対応するという考えなら良いと思います。けれど、消費税は安定税収だからといって、消費税を上げ続けていったら、行き着く先の均衡となる社会を想像すると恐ろしいです。
 
アベノミクスの考え方は、経済成長を通じて国民生活を豊かにすると同時に、税収を増加させて財政を健全化すること、とありますし、この考えでいくなら……
 
現状、労働人口が細っていくと考えられる中で、いかに労働力を投入して生産性を維持していくか。それをもとに、生産力、税収と消費、社会保障の釣り合いをどう取っていくか。そこを考えてどうにかしていくしかないんじゃないかなと思います。言うのは簡単で、行うのは難しいんでしょうけどね(笑)