ひきこもりニートが働きたいと思ったときに、次に掘り下げて考えるべきことがあります。
どんな仕事で働きたいのか、言い換えると、どんな仕事を選べばいいのかを考える必要があります。
働いたことがないひきこもりニートの場合は「どんな仕事を選べばいいのかわからない」、「どうやって仕事を探せばいいのかわからない」という状況になりがちです……
その問題を解消するために、仕事選びの選択基準について書きます。
仕事選びは、ひきこもりニート経験者にとってはかなり重要な活動になります。
なぜなら、自分に合う仕事に就くかどうかで、ストレスがだいぶ違うからです。
ひきこもりニートを経験している人は、どこかしら心に脆さを持っている人もいるのではないでしょうか。
少なくとも、私はそうです。メンタルが弱いです。
なので、挫けずに働き続けらるかどうかを最優先に考えた方がいいのではないかなと思います。
給与面などの条件が良いにこしたことはないのですが、あなたの求める最低限を満たしているならば、待遇面よりも自分の性格・能力にあった仕事を選ぶのを私としてはオススメです。
経験上では、自分に合うか合わないか、仕事によって驚くほどストレスが違います。
仕事選びは、自分に合った仕事を見つけるための中核作業です。
そして、仕事探しにも直結します。
なにも考えずに仕事を選ぶと、職選びに失敗した時の後悔が大きくなります。
自分なりに仕事選びの選択基準を持ちましょう。
選択基準を作るためにすることが、以下の2つになります。
- 自己分析
- 仕事分析
目次
ひきこもりニートは自己分析(性格・能力)をしよう
自分に向いている仕事を探すためには、まず自分がどんな人間なのか改めて考えてみるのがオススメです。
就職活動では、自己分析って難しい言葉が使われますが、簡単に言うと、自分がどんな人間なのか振り返ってみようというここです。
- どんなことをしているときが楽しいのか
- どんなことをしているときが苦しいのか
- 得意なことは何か
- 苦手なことは何か
ひきこもりニートと一言でくくっても、ひきこもりになった原因も人それぞれですし、性格も能力も人それぞれです。
「どんなときに自分は楽しんで働けるだろうか」ということを考えてみるといいです。
(あるいは「どんなことだったら自分は耐えられるだろうか」を考えてみる)
私としては、性格的に合っている仕事は、能力的にも合っていることが多いのかなと考えています。
性格的・能力的に合っている仕事ということは、採用面接でアピールがしやすく、採用されやすい仕事ということでもあります。
つまり、言い換えると自己分析をやるメリット、目標は下記になります。
- 自分に合った仕事を見つける下準備をする(仕事選びの軸を作る)
- 採用面接で自己アピールできるようになる
自己分析は大切なので、やっておきましょう。
(ただし、神経質になって完璧にやろうとする必要はないです)
自己分析の実践方法
自己分析の実践方法について挙げます。
- 自己分析診断プログラム(適職診断ブログラム)をやる
- 自己分析のための質問集を見ながら、自分がどんなときに気分が良かったのか書き出す
- バイトなどの就労経験で自分が楽しかったことなどを書き出す
- 周りの人に自分がどんな人か聞いてみる
この4つをやっておけば十分です。(上2つだけでも十分です)
次に、自己分析を実践して、どう活用していくのかについて書きます。
自己分析診断プログラム(適職診断ブログラム)をやる
まず、最初に取り組む自己分析は自己分析診断プログラムをやることです。
理由を説明します。
企業側が採用を判断するときに、適職判断テスト(性格適正検査・能力適正)を使われることが多くあります。
ネット上で提供されている自己分析診断プログラム=適職診断であり、その結果が、そのまま特定の企業が求める特定の性格を教えてくれていることになります。
なので、自分の性格や能力が、どんな職種や企業から求められるのか、判断がつきやすくなります。
※出典:リクルートキャリア 就職みらい研究所「就職白書2017 -採用活動・就職活動編-」
学生向けの調査資料ですが、それでも企業が求職者に求める要素は何かが見えると思います。専門性の高い仕事でなければ、ひきこもりニートでも人柄・性格・適正さえマッチすれば問題なく採用されます。
性格は漠然としたものであり、本来は言葉にするのがとても難しいと思いますが、採用面接に限って言えば、性格の表現方法や方向性がすでにパッケージングされているので、マネするのがオススメです。
また、診断プログラムの質問事項に答えているときに、自分という人間や体験を思い出すきっかけになります。
性格診断プログラムは、やってみるとなかなかに面白いです。
「確かにそうかもしれない」、「いや、そんなことはない」と自分について考えさせられます。
ぜひ、自分が重視したい軸(価値観)と、自分がアピールしたい軸(性格・能力)を見つけましょう。
自己分析のための質問に答える
自己分析のための質問集は、ネットで検索すればたくさん出てきます。
幼少の頃の出来事から、たくさんの質問事項が書いてあるネット記事もありますが、ひきこもりニートの場合は、わざわざ細かくやる必要はないと思っています。
疲れてやる気がなくなると思います。
(私は自分の人生の悲惨さに落ち込むので、人生の振り返りは最低限しかやらなかったです)
自己分析診断プログラムで、自分のだいたいの性格がわかったら、面接でよく聞かれるような質問内容(「頑張ったことはなんですか?」、「得意なことはなんですか?」)や直近での出来事の掘り下げのためにやれば十分です。
バイトなどの就労経験で自分が楽しかったことなどを書き出す
これは上記の項目と同じことなのですが、あくまで就職のための自己分析なので、できれば就労経験の中から自分の人間性につながることや自己アピールにつながる出来事について掘り下げられた方が就職においては精度があがり有利なのかと思います。
ただ、就労経験で思い浮かぶものがないならないで気にしなくていいです。
周りの人に自分がどんな人か聞いてみる
ひきこもりニートを長期で経験した人は、自信満々という人よりも自信がない人の方が多いです。
また、自分が周りの人から客観的にどう見られているかを把握するのが苦手という人もいると思います。
自分では「○○が苦手だ」と思いこんでいたけど、周りの人に聞いてみたらそう思われていないということがあります。
自分から見た自分と他人から見た自分が、同じなのかどうか。
自己アピールでどの部分を強調していくかを考えるときの参考には使えると思います。
これも周りに聞ける人がいれば、やっておけばいいくらいのものです。
自己分析の履歴書・面接での活用方法
履歴書や採用面接向けに、自己アピール文を考えるときのオススメの方法を一つ書いておきます。
先ほどの内容を繰り返しますが、
自己分析診断プログラムをすることで、人間の性格を決まりきったパターンの表現にするとどんな文章になるのかがわかります。
自己分析診断プログラムでわけられる性格は、それぞれの職業に合った性格をふんわりと当たり障りなくまとめた性格です。
企業が欲しがる性格について教えてくれます。
「どんな人を採用したいですか?」という質問に「協調性のある人間」と答える会社があるとしたら、「協調性のある人間」とはどんな性格の人間のことを言うのか、どんな文章で表現されるのかを、うっすらと知ることができます。
自己分析診断プログラムの結果が、本当に自分に合っているなと思う特徴が出たら、次のステップに進みます。
(自分の性格と違うのが出たら、自分を見つめ直すか、やり直すか、他の診断プログラムを試しましょう)
当たり障りのない性格診断結果の文章を、自分の実体験のエピソードや実績で、人間味の感じられる文章に変えて改善していきます。
こうすることで、まったくのゼロから文章を考えるよりも、はるかに楽になります。
アピールするべき核となる性格特徴(能力特徴)を最初から意識して書くことができます。
お手軽です。
必要最低限の労力でそれなりに質の良い文章が書きあがります。
(自分でゼロから考えるよりもレベルの高い文章になると思います)
最終的に原型をとどめておく必要はありません。
性格診断結果の文章の役割は、書き始めるに当たってのきっかけと、書く方向性の指針・最終着地点になりさえすればよいので、こだわる必要はないです。
それっぽく、自分なりの文章にしておきましょう。
ひきこもりニートは職業分析(業界・職種)をしよう
自分がどんな人間かわかったとしても、どんな仕事があるのか知らなければ意味がありません。
世の中ではそんなに知られていなくても、働きやすい仕事もあります。
ひきこもりニートであれば時間はあると思うので、求人サイトに載っている職業一覧から、全職種を眺めて見るといいです。
時間がない場合や面倒くさい場合は、診断プログラムを元にして、相性が良さそうな仕事に絞って見るのがいいかもしれません。
興味が湧いた仕事について、さらにどんどん調べていきます。
仕事によって、求められる能力が違います。
仕事によって、未経験が歓迎の会社もあります。
ひきこもり経歴があっても、気にしない業界・会社もあります。
(そもそも、ひきこもり気質の人が多い会社もあります)
50代で若手という業界もあります。
世の中にどんな職があるのか、色々と見ておきましょう。
自分にできる仕事なんてないと思っている人でも、探していく中で向いてそうな仕事を見つけられるかもしれません。
職業や業界、企業のことについて、詳しくなることは、自分に適正のある仕事を見つけられる確率が上がりますし、採用面接で話す志望動機や自己アピールの内容が充実するので、採用される確率も上がります。
そして、仕事探しにつながります。
興味が湧いた職種、仕事について、意識を絞ってさらに調べていって、どんな企業があるのか、自分が実際に就職できそうな企業があるのかを探していけばいいです。
有名な求人サイトに良さそうな企業がなければ、色々と探してみましょう。
- 地元の人向けの就職イベントにはどんな企業が出ているか目を通しましょう
- 就職支援サービスや就職支援サービスにある求人にも目を通しましょう
- 企業のホームページの採用ページも見てみましょう
- 地元の求人誌にも目を通してみましょう
- 小売企業であれば張り紙での募集もないか見るようにしましょう
実際は、企業の面接を受けながら、方向性を探っていくことになると思います。
自分の方向性がしっかり決まらない場合や、自分を受け入れてくれる企業が少ない場合は、できる限りの広い範囲から探すようにして可能性を広げましょう。
ひきこもりニートは仕事選びと仕事探しが一番大切
ひきこもりニートの人に限った話ではないのですが、仕事選びと仕事探しが、一番就職活動において大切です。
採用されるためにも、働き始めた後の満足度のためにも、大切なことです。
ただし同時に、しっかりやるとなると仕事選びと仕事探しが一番大変で、一番面倒くさいと思います。
(自己分析と職業分析をしっかりできていれば、履歴書や面接はだいたいなんとかなります)
自分の性格を振り返ったり、色んな仕事を見て回ったり(あるいは色んな仕事を経験する)のは面倒くさいことだと思います。
私もやったことがわかるので、よくわかります。
ですが、長い目で見ると情報収集(自己分析や仕事分析)をやるかやらないかで、自分の仕事人生の満足度が各段に違ってくると、私は働いていて強く感じています。
自分がどんな仕事で働きたいのか、どんな仕事だったら続けられるのか、自分の頭で考えてみましょう。
仕事選びで失敗するかもしれませんが、(私のこと)
失敗の度に自分なりに考えるということをやっていれば、経験として次に活用できるようにもなります。
最初は、自己分析や職業分析をやってもしっくりこないと思いますし、それを履歴書や採用面接につなげていく感覚もわからないと思いますが、やっていくうちに少しずつ慣れて上手にできるようになると思います。
完璧を目指す必要はないので、まず一度やってみてください。
まずは、自分の大切にしたいこと、得意なこと、目指す職業(目指す企業)を、仮想定でいいので決めてみましょう。
後は、就職活動をやっていく中で、修正と改善を重ねていくのがオススメの方法です。
(一人で無理だったら、就職支援サービスを受けるといいです)