少し前からやたらとマンガアプリの広告を見かけるようになった。
こんなにも広告を見かけるということは、広告費をかけるだけの利益を見込めるということなわけで。
そこで、どうやってマンガアプリは利益を上げるビジネスモデルなのかを調べてまとめてみました。
あと、気になったので無料マンガアプリの人気ランキング表も載せてみました。
目次
無料マンガアプリサービスのビジネスモデルの収益の仕組み
無料マンガアプリのビジネスモデルがどうやって利益を得ているのかを、さっくりと大きく分類すると以下の4つになります。
- 無料で閲覧できない巻や話の有料電子書籍の販売による利益
(無料で閲覧できる部分は冒頭の巻や連載される一部分に限定されている) - 閲覧時間回復のための従量課金による利益
(一定時間は無料で閲覧できるが超過して閲覧したい場合は課金が必要) - 紙の単行本や関連グッズなどの販売による利益
- 広告収入による利益
これらの仕組みを上手く組み合わせてることによって、無料マンガアプリは利益を得て成り立っているビジネスモデルなんですね。
私は無料と聞くと怪しいと思ってしまう人間なのですが、こうして調べてみると無料でユーザーを集めて、その後にちゃんと収益化されるようになっているんですね。
謎が解けて私はスッキリしました。
スマートフォンユーザーの無料マンガアプリの利用率と市場規模
無料マンガアプリの利用率
スマートフォンユーザーの無料マンガアプリの利用率はなんと28.6%にもなっています。
私も自分の好きな漫画が連載しているアプリを使っていますが、手軽に読めて便利ですからね。
無料マンガアプリは2013年頃から登場し、「comico」(NHN comico)、「マンガボックス」(DeNA)、「マンガワン」(小学館)、「ジャンプ+」(集英社)など多数の無料マンガアプリがリリースされてきて、今では50を超えるほどの数があります。
無料マンガアプリの市場規模
有料コンテンツを除いた無料マンガアプリの広告市場に絞った市場規模ですが、2015年度では41億円で、2016年は85億円へとなっています。
市場規模の推移を見るとわかるように今後の市場拡大を見込むことができているから、数多くの企業が無料マンガアプリをリリースして、広告を打ち出してユーザー獲得に乗り出しているんですね。
スマホゲームアプリが一気に市場拡大したときに似ている気がします。
(老舗の出版社ではなく、新興のIT企業事業者によってサービスが提供されているアプリが台頭しているところなども)
無料マンガアプリの人気ランキング
数多くの無料マンガアプリがある中で人気がある無料マンガアプリはどれなのでしょうか。
アンケートによる調査結果による人気ランキング一覧です。
アプリ名 | 人気ランキング | シェア |
---|---|---|
10位 | 6.8% | |
|
9位 | 7.3% |
8位 | 7.8% | |
|
7位 | 7.8% |
6位 | 8.6% | |
5位 | 10.3% | |
4位 | 12.3% | |
3位 | 12.8% | |
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2位 | 27.0% |
|
1位 | 30.7% |
(複数回答あり。インプレス総合研究所「電子書籍ビジネス調査報告書2016」より)
このアンケート結果がどこまで世間を反映しているかはわかりませんが、先駆けとなったcomicoが1位で、IT企業の人気SNSのLINEを利用した無料マンガアプリが2位で、老舗の大手出版で豊富な人気作を持ったジャンプが3位という結果は、面白いなと思いました。
拡大する電子書籍の市場拡大に合わせて、数多くの無料マンガアプリがひしめいてユーザー獲得のしのぎを削っていく中で、人気ランキングはどう変動していくのでしょう……。