マイナス思考は中々に止まらないです。やめようと思っても、どうしても不安でマイナス思考になってしまい、うつ病みたいになって精神的にとてもつらい状態になりがちです。
プラス思考のできない私は、マイナス思考モードになったら、マイナス思考を極めるつもりで原因と対処法を意識して、ウツではなくハイになるようにしています。
この記事ではマイナス思考についての治し方や克服法ではなく、マイナス思考を受け入れて楽しむ対処法を書きたいと思います。
マイナス思考は治すべき悪ということで語られることが多いのでそう思ってしまいがちですが、マイナス思考を楽しむほうが人生においてメリットが高いんじゃないかというスタンスで書いています。(マイナス思考が強くてプラス思考はムリだなと思う人向けです)
世の中でよく聞くような「前向きになろう」という考え方ではなく、ひねくれた後ろ向きな考え方になりますので、合う人はごく少数の人だと思います。
マイナス思考やひきこもりで苦しんでいる人の参考になればと思います。
目次
マイナス思考の特徴
マイナス思考とは考え方のクセのことを言うようです。
考え方のクセとは、現実への解釈の仕方のクセのことです。
有名な例に、「半分のコップの水」というものがあります。
「コップに半分水が入っている」という同じ状況に対して、
マイナス思考の人はA「コップには半分しか水がない(不安・不満)」
プラス思考の人はB「コップにはまだ半分も水がある(安心・満足)」
と同じ事実でも異なった捉え方をします。
全く同じ現実でも、考え方次第によって、感じ方が真逆になるという例えによく使われています。
(いまいちな例えだとは思いますが……)
マイナス思考の特徴は、現実をマイナス(悲観的)に捉えることになります。
マイナス思考のサイクル
自分はネガティブでマイナス思考だなと自覚している人なら、マイナス思考のサイクルをイヤというほど経験していると思います。
だいたいのマイナス思考は、以下のようなパターンで深みにハマっていくのではばいでしょうか。
- マイナス思考は、不安を感じることから始まります。
- その不安は、過去の失敗経験や、自分の想像から生まれます。
- そして、不安に思ったように、失敗します。
- でも、やらないといけないと思って無理矢理に頑張ろうとします。
- また失敗します。
この、不安と失敗のサイクルを同じ分野で何度か経験してしまうと、強烈に意識に残ってしまい、メンタルが弱い人は、マイナス思考から抜け出せなくなります。
その結果として……。
やる気を失います。
自信を失います。
自分を嫌いになります。
世界を嫌いになります。
マイナス思考の人の特徴が出来上がります。
マイナス思考の人の特徴
マイナス思考の人の特徴のとして、一般的に以下のような特徴があると言われています。
- 物事の悪い側面ばかり見てしまう。
- 心配性である。悪い想像だけが膨らんで、不安だらけになっていく
- ちょっとしたことから、すべてをダメだと思いこんでしまう。
- 自分に自信が持てない。
- 無気力になる。挫折感、無力感を感じやすい
- 後悔が多い。過去を嘆くばかりで、現在・未来に目標を持てない
- 愚痴が多くなる
こうした特徴に身に覚えがある人が多いのではないでしょうか。
私はマイナス思考にはまるとこうなることが多かったです。
こうなると、上手くは言えませんが、心に鬱屈としたストレスが溜まっていきます。
私の経験上だと、マイナス思考の人は暗い人かイライラした人が多いような気がしています。
マイナス思考と苦しみの原因
マイナス思考という言葉の意味を改めて考えてみると、面白いなと思います。
辞書的な意味としては、物事を悲観的に、後ろ向きに、否定的にとらえる考え方ということになりますが……。
マイナス(否定的)とは一体なにを基準にしているのでしょうか?
これって、自分が想定している基準があるということだと思います。
自分の希望・願望・欲望が基準(肯定的、プラス)を生み出しているんです。
「自分ならうまくやれるかもしれないという期待」や「素晴らしい現実がありえるかもしれない期待」と胸に抱いて望むから、その一方で「うまくやれなかったらどうしようという不安」や「つらい現実だったらどうしよう不安」と苦しくなります。
マイナス思考の原因って、一言で乱暴に言ってしまえば自分や現実への高望みだと私は思います。
そして、望みが高ければ高いほど、自分が想像する失敗・不安との落差が大きいほど、意識がそこにばかり集中してしまって、マイナス思考が止まらなくなって、精神的なつらさが大きくなっていくんだとと感じています。
マイナス思考への対処法
マイナス思考の原因が、自分や現実への高望みとします。
そして、マイナス思考の苦しみやスパイラルの原因が、成功時と失敗時の落差の大きさだとします。
そう考えると、マイナス思考への対処法が見えてきます。
私の場合は、2つのことを考える作業をするようにしています。
自分や現実への高望みを把握する
自分の現状・実力から、自分が望んでいることはどれだけかけ離れているのかを、漠然とぼんやりした状態からできるだけ具体的にわかるように意識します。(ときには、紙に書いたりすることもあります)
最悪の状況を把握する
自分が失敗したときの現実がどうなるかを想像してみます。これも漠然とぼんやりした状態からできるだけ自分の考えられる最悪の状態を想像してみるようにします。
心が落ち着いて気楽になる
この作業をすると、自分がなにを望み、なにを怖がっているのかを把握することができます。
私の場合は、この見直し作業をすると、多少は心が落ち着きます。
そして、自分の望みが、高望みすぎだなと思うことが多々あります。
本当に自分の心の底から求めているというよりは、なにかしらの影響を受けてなんとなく漠然と欲しいと思っていることがあります。
そういう場合は、私は自分や現実への期待度(ハードル)を引き下げて、「自分なんて所詮はこんなものだろう。まあ、いいか」と諦めるようにしています。ラクをしようとすることに決めています。
また、最悪の状況を想像してみると、別に最悪ではないなと思うことが多々あります。
自分が想像してみた最悪って、よくよく考えてみるとそこまで悪い状況でなかったり、他の手段が存在していたり、挽回が可能だったりすることに気づくことが多いです。
確かに悪くなるかもしれないのですが、別に死んだりするわけではないことに、過度に怯える必要はないなと思います。
そういう場合は、「別に失敗してもたいしたことないな」と気楽になります。
心が落ち着いた後だと、つらくなくなりますし、悩むだけでなく、生産的な行動をすることができるようになります。
(行動していく中で、成功をすることもあれば失敗することもあるわけですが、見直し作業で把握した基準内におさまるなと実感するのではないかと思います)
もしも、自分の望みが本当に必要なものや、自分の恐れが本当に最悪の場合は、マイナス思考にはまっている場合ではないと、心と身体が判断して、悩むヒマもなく人は全力で行動するようにできていると思います。
また、この場合、全力でやってもダメなら現実として、どうしようもないのですから、結果は行き着くところまで行き着くわけで、受け入れるしかないことなので、気楽でしょう。
マイナス思考への対処法としては、現状(望み・不安)を把握して受け入れようという当たり前のことになってしまいます。
(認知行動心理学みたいな感じですね)
マイナス思考は、ウツではなく楽しいハイ(プラス思考)になる
ここまでの話は、真面目に書いてみましたが、ここからようやく冒頭のマイナス思考を楽しもうの話です。
私は極度に後ろ向きで卑屈な人間です。
本当にマイナス思考が止まらなくて、極まっていくと、ひきこもって、ウツを通り過ぎて、最終的には自分と現実への期待はなくなって、諦めの境地に達するのではないかと思っている人間です。
なので、正直なところ、マイナス思考への対処法で書いた見直し作業の有無によらず、現実を生きるにあたっては、常に「自分はなにをやってもダメな奴」と自分への期待をなくすようにしていますし、「どうせ失敗する」と最悪を想定し受け入れるようにしています。
これだけを読むと、「生きていて楽しいの?」と思うかもしれませんが、自分への期待度が低いので、誰かに少し親切されるだけで「(こんな自分なんかに)ありがとうございます」みたいに感激しますし、感謝の言葉もよく言います。
行動するときも「どうせダメで元々」の姿勢で取り掛かるので(消極的にならないですし)、失敗してもさしてショックを受けないですし、予想外に成功したときには、大きく喜ぶことになります。
マイナス思考・状態を受け入れられるようになると、喜びのハードルが小さいのです。
そうなると、わりとなんでも楽しめて、気分よく生きているんじゃないかなと思っています。
プラス思考になろうとするとうまく行かないという私のような人は、マイナス思考にハマって、自信がもてないときや、求める成果が手に入らなくて無力感・挫折感を感じるときなど、ウツ(無気力)になるのではなく、いっそのこと良い結果を諦めきってしまって、「最悪の失敗だろうがかまわない」、「どれほど最悪な状況でもいい」、「どう考えても無理だから好きにやっても構わないでしょう」とむしろハイ(楽しい気持ち)になって、気力を充実させて行動するなり待ち構えたりするのがオススメです。(結果的にうまくいくことが多いと感じています)
というか、マイナス思考が極まると、こんな感じに楽しくなってくるのではと思っています。
(うまく書けませんでしたが、しっかりマイナス思考をして、否定しまくっていると基準は最低値まで行き着きますし、否定するものも尽きてきますし、とことんまでマイナスのことを考えるのは疲れますし、そのうち逆に転じて肯定的で開放的になる気がします)
不真面目に言うなら、マイナス思考の強い人は、最悪を感じて楽しむくらいがいいんだと思います。
マゾヒズムだとかヒロイズムだとかは、マイナス思考と相性がいいのではないかと思います。とりあえず、うまく機能して楽しく生きられればいいんじゃないでしょうか。
コップの例え話にしても、「(あれば嬉しいけど)もともとコップに水があることを期待しない」ので「コップに半分も水がある(満足)」となります。
結論に行き着くまでの考え方は(マイナス思考なので)違うのですが、満足感を得られる効能はプラス思考と変わりませんし、傍目から見ればプラス思考と同じように映ります。
実際に周りの人から、明るい人・良い人みたいに誤解され好かれることは多々あります。(自分や現実への諦めの気持ち(マイナス)から来ているだけですので、本心を話すとプラス属性の人にはドン引きされますが……)
ということで、マイナス思考が強くてプラス思考はムリだなと思っている人に、マイナス思考でも楽しく生きられるんだということが少しでも伝わったなら幸いです。