漫画家の印税ランキング2016年度版を書いてから、そういえば最近のマンガの流行りはどうなったのだろうか気になったので、2017年の年間の漫画の発行売上部数と漫画家の印税についてどんな感じなのか調べたことを載せておきます。
印税収入の出し方イメージ
印税収入はだいたいの以下の式のように出るそうです。漫画の原稿料: 1~5万円×ページ数漫画単行本の印税: 価格×部数×10%
(ジャンプの場合は、一冊で42円)ゲームやグッズなどの印税: 売上価格×3%
映像化したときの原作使用料:
アニメ:話数×10~30万円
映画:本数×100~200万円
今回は漫画単行本発行部数からの印税でランキング付けしていますが、人気のマンガは当然にメディア展開をされてますので、それ以外にもけっこうお金入っているんだろうなと思って見てください。
「DETHNOTE」と同じ作家コンビが描いた漫画「バグマン。」(高校生コンビが漫画家を目指すマンガ)を読むと、漫画家のレベルによって契約料が違ってくるんだなというのが感じられます。
「バグマン。」を読むと漫画家の方たちへの尊敬の念が私は高まりますので、オススメです。
2017年年間発行売上部数トップ10からの漫画家印税年収ランキング
出典:https://www.oricon.co.jp/special/50490/7/
最近の人気が分かる2017年年間発行部数トップ10が上記になります。
2015年時の発行売上部数ランキグと比較すると以下の表になります。
ランキング | 2015年 | 発行部数 | 2017年 | 発行部数 |
---|---|---|---|---|
1位 | ONE PIECE | 1410万部 | ONE PIECE |
1149万部 |
2位 | 七つの大罪 | 1030万部 | 進撃の巨人 |
662万部 |
3位 | 進撃の巨人 | 877万部 | キングダム | 618万部 |
4位 | 暗殺教室 | 860万部 | 僕のヒーローアカデミア | 585万部 |
5位 | キングダム | 856万部 | 東京喰種トーキョーグール:re | 530万部 |
6位 | ハイキュー!! | 653万部 | ハイキュー!! | 506万部 |
7位 | 食戟のソーマ | 432万部 | 七つの大罪 | 359万部 |
8位 | テラフォーマーズ | 418万部 | ワンパンマン | 322万部 |
9位 | 監獄学園 | 405万部 | 食戟のソーマ | 279万部 |
10位 | 東京喰種トーキョーグール:re | 378万部 | マギ | 271万部 |
こうして見ると、
ワンピースは相変わらずに強いこと、
人気漫画の順位変動はあるけども、顔触れに大きな変動はないこと、
少女マンガはTOP10にはないこと、
そして、全体的に発行部数自体が減少していることが分かります。
(最近、国が漫画村などの海賊サイトに対しての規制措置を取ったのをニュースで見ましたが、この結果に海賊サイトが影響を与えているとしたら、確かにマンガ業界にとっては由々しき事態だったのだなと思いがけずに知りました。純粋にマンガの魅力不足という可能性もあるのかもしれませんが……どうなっていくのでしょうか)
5位:石田スイ
「東京喰種トーキョーグール:re」
印税収入:2億2000万円、発行部数:530万部
生年月日:1986年12月28日(31歳)
出身地:福岡県
デビュー:2010年
代表作:東京喰種トーキョーグール
この作者さんは、顔出しを一切していないようです。
経歴もわかりません。
「中学生の時に漫画の模写を初めてしたのがヒソカだった」と対談記事に書かれていたのでその頃から漫画家を目指していたのかもしれません。
また、「石田スイ」というペンネームで東京喰種トーキョーグールがデビュー作&連載作品ということになりますが、それ以前には「そとなみ」というペンネームでweb上で漫画を描いていらっしゃったみたいです。
「ペニスマン」という名前の漫画を。
出典:omoshiroiwebmanga.blog.fc2.com
粗削りだけど、面白い漫画です。
「東京喰種トーキョーグール」という漫画に受け継がれている要素の感じられる漫画です。
最初の頃からの石田スイさんの絵の上達っぷりもすごいです。
ヒーローと怪人の物語です。主人公は見ての通りです。
4位:堀越耕平(ほりこし こうへい)
「僕のヒーローアカデミア」
印税収入:2億4000万円、発行部数:585万部
生年月日:1986年11月20日(31歳)
出身:愛知県
デビュー:2006年
代表作:僕のヒーローアカデミア
この作者さんは、デビューすぐに順風満帆だったというわけではなく、僕のヒーローアカデミアで売れたという漫画家のようです。
デビュー前に「ONE PIECE」のイラストコーナー「ウソップギャラリー海賊団」にイラストを投稿し、尾田栄一郎さんによって採用されたことがあって、堀越さんは尾田さんに直接礼を言うことを目標としていた。
2015年のジャンプ作家による新年会で堀越さんはこの目標を叶えて、「ONE PIECE」77巻の質問コーナー「SBS」でそのことが紹介された。
という、まさに漫画の主人公のようなエピソードをお持ちの方です。
以下の、TOP3のお三方の略歴などは、漫画家の印税ランキング2016年度版を読んでください。
3位:原泰久(はらやすひさ)
「キングダム」 印税収入:2億6000万円、発行部数:618万部
2位:諫山 創(いさやま はじめ)
「進撃の巨人」 印税収入2億8000万円、発行部数662万部
1位:尾田栄一郎(おだえいいちろう)
「ワンピース」 印税収入:4億8000万円、発行部数141万部
今回の記事を書いていて、
TOP5のうち、原泰久さんと尾田栄一郎さんが1975年生まれで、
石田スイさん、堀越耕平さん、諫山 創さんの三人がおよそ10年後の1986年生まれということに気づいたら、
なんとなく漫画家の世代の流れみたいなのを感じて不思議な気持ちになりました。
これからも日本の誇る文化である漫画が世代を超えて続いていってくれるといいなと思います。