マイクロプラスチックが人体健康に与える悪影響

最近、海のゴミ問題についてのニュースを見ました。食や健康に気をつかっている方であればご存知のことかとは思いますが、今回はマイクロプラスチックの恐ろしさについて書こうと思います

※ひょっとしたら気分を害すかもしれませんので、ご注意ください

マイクロプラスチックとは

マイクロプラスチックとは、環境中に存在する(目に見えないような)微小なプラスチック粒子のことです。

マイクロプラスチックの発生は、大別して2種類あります。

一次マイクロプラスチック(意図して作られたマイクロプラスチック

①身の回りのプラスチック製品を製造するための原料として使われる米粒大のプラスチック粒子
②洗顔料、化粧品や工業用研磨材などに使用されている小さなビーズ状のプラスチック原料(マイクロビーズ)

マイクロビーズ:

古い皮膚や汚れをこすり落とす効果があるので、
ボディソープや洗顔剤や歯磨き粉などに使われています。
(目に入ると危ないです。使用禁止にしてるところもあります)

二次マイクロプラスチック(意図せずに発生するマイクロプラスチック

ビニール袋やペットボトルなどのプラスチック製品が小さく小さく細片になったもの。
環境中に流れ出たプラスチック(ゴミ)が外的要因(波や紫外線や)により、徐々に劣化・崩壊して、小さな細片状になったもの。

 

マイクロプラスチックの特徴

マイクロプラスチックは海に大量に流れ出ている

一見、ゴミも浮いていないような海でも。その中には微細なマイクロプラスチックが大量に漂っていたりします

世界中から海に流れ出るプラスチック製品の量は、推計最大1300万トンほどらしいのですが、目に見えないほど細かく砕けて海に漂っています。

また、一次マイクロプラスチック(マイクロビーズ)も下水処理の網で100%捉えらるわけではないので、海へと流れ出て行きます。

海水中の油に溶けやすい有害物質を吸着させる

マイクロプラスチック(原料:石油)は油に溶けやすい有害物質を吸着させる特徴を持っていて、最大で100万倍に濃縮させるという研究結果も出ています。

たんなるプラスチックゴミじゃなくて、有害な化学物質を運んでしまうという特徴があるのです。

 

マイクロプラスチックが人体健康に与える悪影響とは

食物連鎖によって人間がマイクロプラスチックを食べる

マイクロプラスチックは非常に小さいので、海にいる、関わる生物が誤って食べてしまいます。

プランクトンから小魚。大魚。鳥。そして、人間。

ただの小さなプラスチックであれば、食べてもまた排泄されるのでそんなに問題視する必要はないと言う人もいますが……

食物連鎖の中で、有害物質を濃縮してきたマイクロプラスチックの場合は、
凝縮された有害物質を人間は食べてしまうことになるのです。

こうした有害物質は残念ながら完全には排泄されずに、一部は人間の脂肪に溶け込んで体内に入ってきて蓄積されてしまうのです。
ほんとに、おそろしいことです。

このことによって、具体的にどうのような被害が出るかはわかりません。
ただ昔から、水を介してのおそろしい健康被害はありました

四大公害にも含まれる水俣病、イタイイタイ病。
また、PCB(ポリ塩化ビフェニル)によるカネミ油症。

 

まとめ:マイクロプラスチックに問題意識を

今のところ、人間の健康にどれほどの悪影響を与えるのかということは、しっかり科学的に証明、証拠があるというわけではないそうですが(実験室にて他の生物では悪影響が確認されています)、その証拠がそろったときには被害が出るということでもあると思うので、手遅れになる前に対策を打つべきことなんじゃないかなと思います。

この問題について意識する人が増えれば、国の取り組みの姿勢もまた変わってくるかもしれませんので、興味のあるかたは調べてみてください。